本沢温泉
長野県にある、標高2,150メートルの本沢温泉に宿泊してきました。
八ケ岳連峰の中腹、硫黄岳の爆裂口直下の谷間に位置します。
秘湯を守る会の会員でもある温泉は、日本最高所の野天風呂があり、
一度は入ってみたいと思っていました。
入り口に車を停め、歩き始めます。
天候にも恵まれ、テンションも上がります。
1時間程歩いて、ゲートと呼ばれる場所まで来ました。
車で来れるのは、ここまで。
4WDでここまで来る事ができますが、途中凸凹しているので、
車が痛みそうです。
雄大な景色を眺めながら、ゆっくり歩きます。
道のりは険しくなく、ハイキングコースのようです。
ひんやりとした澄んだ空気、何処からか聞こえる野鳥の声に癒されます。
歩き始めて2時間ちょっとで、山小屋に到着。
受付で宿泊代を払い、部屋へ向かいます。
新館(11,150円)に宿泊。
山小屋としてはかなり綺麗な部屋です。
気にしていた、トイレも綺麗です。
山小屋では自然を守るために、石鹸類は全て使用禁止。
歯磨きも水のみ。
いよいよ、今回の目的である野天湯を目指します。
山小屋までの道のりとは異なり、足場も悪く歩きにくいところもあります。
山小屋から歩いて5,6分。タイミング良く誰もいません。
こちらが、日本最高所野天風呂「雲上の湯」です。
泉質は、酸性-含硫黄-カルシウム・マグネシウム-硫酸塩温泉・[硫化水素型]。
お湯の色は、白濁ではなくカフェオレのような薄茶色です。
念願のお湯へ入湯
温い目のお湯は、長く入っていられそうです。
しばらくすると、肌がぴりぴりとして、汗が吹き出ます。最高に気持ちいいです。
内湯(コケモモの湯)へ移動。薄暗い浴室は、外の緑が湯に反射しとてもよい雰囲気。
泉質は、ナトリウム.カルシウム-硫酸塩-炭酸水素塩温泉(中性低張性高温泉)。
夏の間だけ入浴できる、貴重な温泉です。
湯の表面には、油のようなものが浮いています。
硫黄と鉄の混ざった匂い。さらっとして気持ち良いです。
浴槽の底には、黒・茶色・白の湯花が沈んでいます。
見事な析出物。あふれ出たお湯の成分が固まり石のようです。
濃厚な湯に入り、体がぐったりと疲れます。
登山と濃厚なお湯で体力を消耗し、お腹はぺこぺこです。
山小屋の食事はシンプル。
夏に頂くチゲ鍋は、薄味ですが疲れた体に染み入ります。
消灯は、20:00。
登山者でない自分には早過ぎですが、寝る前に内湯で体を温め寝ました。
5時に起床し、再び野天風呂へ。
雲は多少あるものの、太陽が昇り空気が清清しいです。
気温は約12℃、夏とは思えません。
昨日よりも、お湯の色は薄薄茶色となり硫黄臭が漂っています。
雄大な山々を眺めながら入る、温泉。本当に最高です。
極上の朝風呂に入った後は朝食。
こちらもシンプルですが、美味しいです。
普段はしない、ご飯のお替りをしてしまいました。
今回、念願であった本沢温泉に入ることが出来最高に幸せでした。
しかし、ここは山小屋です。
温泉好きが集まる温泉と言うよりも、登山者の方が多いように感じました。
山小屋にひっそりと湧き出す極上の温泉に、ただただ感動です。